Shota Yamauchi

山内 祥太

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  • StareReapとのコラボレーションを通して

    普段、私は映像作品に分類される作品を制作しています。そのためStareReapのようなプリンティングテクノロジーとコラボレーションするのは初めてのことでしたが、実はイメージを立体的に浮かび上がらせたいという欲求は以前から持っていました。構想において、ギリシア神話におけるピュグマリオンとガラテアの物語を切り離して考えることができませんでした。(注:キプロス島の王・ピュグマリオンは理想の女性を求めるあまり、自身で彫刻して女性像ガラテアを作り出した。彫刻し続けた結果、ピュグマリオンはガラテアに恋をする。彫像が人間になることを求めるあまり、衰弱していくピュグマリオンを心配した美神・アフロディテがガラテアに命を与え、ピュグマリオンと結ばれたという物語を指す)
    私はドレスをモチーフにした作品が気に入っていますが、これは両親が婦人服のデザイナーを営んでいたということも影響があったかもしれないですね。親を思いながら、私なりの「愛」の形を探してみました。私はコンピューターで作業していますが、ディスプレイの中で絶対に触れることのできない0と1によって編み出されたイメージが、StareReapの力で現実世界に産み落とされ、目の前に実在したことは純粋に嬉しかったです。


    デジタルを用いて制作している作家にとって、StareReapは表現の幅を広げることができるツールだと思います。特に、皮膚の質感や布の異なる繊維をフェティッシュに表現できる可能性には魅力を感じています。印象深かったのは、バキューム成型という技術とStareReapを組み合わせた作品ですね。非常に難易度が高く、何度も試作を繰り返す中でもうだめだと思うこともありました。しかし、プリンティングディレクターが粘り強く制作してくれたおかげで完成しました。印刷機械のハードだけではなく、ソフトの部分–つまりデータを作成するプリンティングディレクターがいることも、StareReapの特色の一つかもしれません。